2012年10月blog

◆10月29日 《ラ・ラ・ガーデンコンサート 第100回記念》
昨28日はお世話になっている雫石のラ・ラ・ガーデンで記念すべき第100回目のコンサートでした。
留学から帰ってきた2003年の11月に初めてラ・ラ・ガーデンで演奏会をした時が第55回でした。それから毎年秋に演奏をさせていただき、今回で10回目になります。その間、いろいろな曲を演奏することができました。そのラ・ラ・ガーデンコンサート100回目はオーナーの岩崎さんからのリクエストでモーツァルトのクラリネット五重奏曲を、クラリネットの村井祐児先生とご一緒しました。

Lalaガーデンコンサート 第100回記念
2012年10月28日(日) 14:00開演

モーツァルト:弦楽四重奏曲第16番 変ホ長調 K.428
クルーセル:クラリネット四重奏曲 ハ短調 op.4
モーツァルト:クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581 他
村井祐児,Cl. 林智之,冨沢由美,Vn. 臼木麻弥,Va. 西山健一,Vc.

オーナーの岩崎さんは、このコンサートも100回で終わりにしようと思われたそうですが、周りから続けて欲しいという声が多数あり、すでに101回以降も決まっているそうです。
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雫石はいい感じで紅葉に染まっていました。



◆10月25日 《マゼール指揮N響定期公演 at サントリーホール》
24日、25日サントリーホールでマゼール指揮N響定期公演。
モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」は、印刷にはない強弱、bowing、ルバートなどなど細かく指示が入ったマゼールの持ち込み譜によるもの。赤鉛筆、青鉛筆で書いてあり、見た目懐かしい感じ。昔の譜面は青鉛筆よく使ってました。
ウェーバー:クラリネット協奏曲第2番は、ウィーン・フィル首席奏者のダニエル・オッデンザマー独奏。有名なオッデンザマー氏の息子さんだそうです。これまた若くて溌剌としてて、柔らかい音色に自在な強弱、難しいパッセージも楽々と吹ききる。素晴らしかったです。
ここまでが前半、息の抜けない2曲ですでにグロッキー状態。
後半はスペイン狂詩曲にボレロのラヴェル2曲。マエストロはラヴェルが好きなんだろうなぁ、なんか嬉しそうに見えました。勝手な想像ですが。デュトワの華麗なボレロも良いですが、ドスの利いたボレロも素晴らしい、弾いていて興奮しました。そして管楽器の方々、ブラボー!お疲れさまでした。



◆10月20日 《マゼール指揮のN響定期演奏会》
19日、20日NHKホールで巨匠ロリン・マゼール指揮のN響定期公演でした。
プログラムはワーグナーの「指環」抜粋、マゼール編『言葉のないリング』。
かつてテレビなどで見てた感じだともっとバッサリ仕切られるのかと思っていたマゼールの指揮ですが、必要最低限のこと、いやそれも少なすぎるくらいしか言わず。後は自分で考えろという事なのでしょう。テンポも思ったよりかなり遅く感じました。両日とも緊張感のある演奏だったともいます。
特に初日の演奏後は、一部とはいえ長大なワーグナーの傑作に触れた実感、巨匠との充実した時間に何とも言えない、まさしくOhne Worteでした。



◆10月15日 《森知英さんリサイタル、そして学校公演》
10月12日はオペラシティのリサイタルホールでピアニスト森知英さんのリサイタルでした。
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知英さんとは、去年のしずくいし夏の音楽祭で初めて共演させていただいて以来、11月にもDuoをお願いしたりとお世話になっています。今回はその雫石で演奏した「大公」トリオをリサイタルの後半で再び演奏しました。「大公」トリオは大好きなトリオの一つですが、この大曲を後半だけ出ていって弾くというのは思った以上に大変でした。ピアニストは前半を弾いて会場の雰囲気も掴めているのに対し、我々はアイドリング・ゼロ状態からいきなりフルスロットに入れなければいけないわけで、しかも大事なリサイタルのメイン、失敗すると迷惑をかけてしまうし…。本番では一生懸命テンションを上げて挑んだのですが空回りしてなかったかなぁ。自分では精一杯のことをやったので満足なのですが、やはり前半から一緒に弾いてきてやる「大公」とはちょっと雰囲気が違った気がします。でも全体的には良くまとまっていたと思います。

一日空けて14日、最終便で松山入り。15日は愛媛県内2ヶ所でN響メンバーと弦楽四重奏を演奏してきました。朝早く移動し午前中1公演、又移動して午後1公演。そして夕方JAL便で戻ってきました。
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後日いただいた写真より。 体育館で演奏です。
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◆10月4日 《演奏会ダブル》

昨日3日は、ダブルで演奏会でした。
ホントはこんなスケジュールにするはずじゃなかったのに…演奏会の日程を決める段階で、空いている日をそれぞれに予め伝えておいたところ、廻りのメンバーや諸事情で気が付いたら同じ日に決定してしまい、時間がズレているからまぁ良いかと。
12時からテレコムセンターのアトリウムでアルベリ弦楽四重奏団の「ハイドン・セット」シリーズ3回目。今回はG-Durと「狩り」の組み合わせでした。
モーツァルトってほんと天才!毎回、新たな発見があり、飽きさせてくれません。雫石では初期カルテットを順番にやっていて8番まで演奏してますが、今回のハイドン・セット全6曲も弾いたし、後はホフマイスターとプロシア王をどこかでまとめて演奏してみたいです。

テレコムセンター アトリウムコンサート
モーツァルト・ツィクルス No.30
日時/2012年10月3日 (水) 12:05〜13:00
会場/
テレコムセンタービル 1階アトリウム 
モーツァルト:弦楽四重奏曲第14番K.387、同第17番「狩」K.458
Alberi String Quartet(戸澤哲夫,林智之,Vn.臼木麻弥,Va.窪田椋,Vc.)

ゆりかもめで新橋まで出て、地下街でお昼ご飯(長崎ちゃんぽん、かなりのボリューム)を食べてから銀座線で表参道に移動。3時からGP開始。
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前日にもリハーサルをしているので、音響のチェックと全体の流れを確認。それでも2時間リハーサルをして外に出ようとしたら雨。このシリーズは毎回と言っていいほど雨が降ります。余計な体力を使わないように楽屋で昼寝して、7時開演。
ヴァイオリン・ソナタの第6番は前後の作品と比べると地味ですが、独特の味わい深さがあります。リハーサルを始めた当初はその味わいがよく解らなかったのですが、合わせを重ねてゆくうちに徐々に曲の良さが見えてきて、本番では一番しっくりきたかな。第2楽章は弾きながらベートーヴェンの凄さをひしひしと感じました。
ハードな一日でしたが、モーツァルトとベートーヴェン二人の偉大な作曲家の作品に浸ることができて、何とも幸せな一日でした。


三宅麻美とN響メンバーによるベートーヴェン全ピアノ三重奏曲、ヴァイオリン・ソナタ&チェロ・ソナタ演奏会 vol.5
日時/2012年10月3日 (水) 19:00開演
会場/カワイ表参道サロン

ベートーヴェン:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 第6番 イ長調 作品30-1
チェロとピアノのためのソナタ 第3番 イ長調 作品69
ピアノ三重奏曲 第5番 ニ長調『幽霊』 作品70-1
三宅麻美,Pf. 林智之,Vn. 西山健一,Vc.
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